こんにちは、エンジニアのオオバです。
本記事では2025年4月17日にリリースしたOpenAI製コーディングツールCodex CLIについて解説していきます。
そもそもOpenAIとはChatGPTの開発・運営会社です。執筆時点の話になるかもしれませんが、2025年4月現在毎日のように生成AI関連のニュースが飛び込んできます。
オオバは普段ゲーム開発エンジニアをしています。 業務内容がAIに取って代わることは今のところ発生していません が、今のAIの進化スピードだと半年後、来年には大きなゲームチェンジが起きていてもおかしくないような雰囲気を感じています。
そんな時代が大きく動いている中で取り残されないように、毎日情報をキャッチアップするという一環で今回Codex CLIについて紹介していきます。
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そもそもOpenAIのCodex CLIって何?
今回OpenAIがリリースしたCodex CLI(以下Codex)とは何なのでしょうか?
Lightweight coding agent that runs in your terminal
公式の説明を引用すると、ずばりターミナルで動作する軽量なコーディングエージェントとのことです。
コーディングエージェントとはプログラミングをサポートしてくれるツールです。ただし、ただサポートしてくれるわけではなく AIが自律的に考え、動作 してくれます。
具体的には、
- コードの生成
- コードの修正
- コードの削除
- ファイルやフォルダの作成
- コマンドの実行
などプログラミングに必要な動作をAIが 「自律的」 に考え実行してくれるのです。
Codex CLIのインストール方法
Codex CLIのインストールは簡単です。ただしCodexはnpmコマンドでインストールするため、 バージョン22以上のnode.jsがインストールされている必要がある ため注意してください。
$ npm i -g @openai/codex
上記のコマンドをターミナルから実行するだけで完了します。
ターミナルで上図のように表示されたらCodexのインストールは完了となります。
Codexを使う前の準備
次にCodexを使うための準備を行います。準備することはたった1つ OpenAIのAPIキーの用意 です。外部からChatGPTを動作させることになるため、APIキーが必要になるというわけです。
OpenAIのAPIキー取得についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。
APIキーを作成したら、環境変数として登録します。
export OPENAI_API_KEY="あなたのAPIキー"
上記の1行を ~/.bashrc
、または ~/.zshrc
に追記しておきます。
$ source ~/.bashrc
または
$ source ~/.zshrc
追記が完了したら上記のコマンドを実行して反映させます。
以上でCodexを使用する準備は完了です。
Codex CLIを使ってTODOアプリを作成してみる
では早速Codexを使ってみます。Codex公式サイトにTODOアプリの作成依頼があったため、そのまま使わせてもらいました。
結論からお話すると、ちゃんと作ってくれます。
上の動画のようにブラウザ上で動作するTODOアプリです。TODO内容はローカルもされています。
ちなみに所要時間3分ほど。すごいですよね。
実際にどうやってCodexにTODOアプリを作ってもらうのか解説していきます。
codexコマンドを使用する
Codexを実行する前に作業フォルダを用意します。今回はイチからアプリを作成するので、以下のコマンドでデスクトップ上に「CodexHelloWorld」という空のフォルダ作成し、移動しました。
$ mkdir ~/Desktop/CodexHelloWorld && cd ~/Desktop/CodexHelloWorld
公式サイトに倣って次のcodexコマンドを実行してみます。
codex --approval-mode full-auto "create the fanciest todo-list app"
するとこのように警告が表示されます。具体的には 「Gitで管理していない環境でCodexは危険だよ」 ということです。というのもCodexは完全に自律でこちら側に許可なく作業してしまうからです。
Gitで管理していれば、Gitのコマンドでもとに戻せますが、バージョン管理システムのない環境下では戻せません。実際にCodexを使用する際はGit管理内でコマンドを使用してください。
今回はテストなのでそのまま「y」を入力して実行してみます。
すると上図のようにAIが考えてくれます。
しばらくすると上図のように追加の質問を問われました。ただし、英語だったため、日本語で作業したかったため、メッセージ入力欄に Please Japanese
と入力して実行。
すると日本語で再度出力し直してくれました。
追加質問に対して、次のように回答。
1. web 2.local 3.おしゃれなデザイン 4.スタイリッシュ
さて、結果はどうなったでしょうか。
AIがアプリに必要なファイルを全て作ってくれた
コードを自動生成し、上図のようにコードの内容やアプリの使い方を説明してくれました。
そしてAIがファイルも生成してくれました。上図が出来上がったファイルたちです。
早速AIの指示通りindex.htmlを開いてみます。
するとこのようなWebアプリが出来上がりました。もちろん、非常にシンプルな仕組みですが、ものの3分くらいで作れたのはすごいですね。
普通にChatGPTを使っていたときは、生成されたコードをコピペする必要がありましたが、Codexを使用すると コード生成からファイル生成まで自動 で行ってくれます。これだけでも非常に作業効率は上がるのではないでしょうか。
このように Codexはターミナル上で動作するコードエージェント なのです。
Codexの実行権限を制御する
って思いましたよね。
実はCodexにはAIの行動を制限する方法が提供されています。
codexコマンドの 「approval-mode」 パラメータを指定します。
パラメータ | 許可内容 |
---|---|
suggest | ファイルを読み込むのみ |
auto-edit | ファイルの読み書き |
full-auto | ファイルの読み書き & コマンド実行 |
例えば auto-edit
を使用したい場合は以下のようにコマンドを打ち込みます。
codex --approval-mode auto-edit "AIに送信するプロンプト"
このようにAIにどこまでの操作を許可するかを指定できるのです。
Codexの使用するモデルの変更
Codexはデフォルトでは GPT o4-miniを使用します。別のモデルを使いたい場合は、 modelパラメータを指定します。
codex --model gpt-4o "プロンプト"
上記のように --model
にモデル名を指定すると任意のモデルが使用されます。
デフォルトのモデルを変更する場合
毎度modelパラメータにモデルを指定するのは面倒くさいです。そこでデフォルトモデルを変更する方法があります。
次のファイル ~/.codex/config.yaml
を作成します。
model: o4-mini
上記のようにmodel変数に指定したモデルがデフォルトモデルとして使用されるようになるので活用してみてください。
まとめ
本記事では2025年4月17日にOpenAIから発表された軽量なコードエージェントCodex CLIの紹介をしました。
ターミナル上で動作するコードエージェントということで、エンジニアの皆さんは使い勝手が良いのではないかなと思いました。
GUIで操作するのも良いですが、コンソール上で動くコードエージェントも使ってて面白かったです。アイデア次第でいろんなことができそうな気がします。
しかもこのプロジェクトはOSSとして公開されているため、自分で追加開発することも可能です。興味ある方はぜひ覗いてみてください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!
すばらしいCodex CLIライフをお過ごしください。