こんにちは、エンジニアのオオバです。
ゲーム開発に使用する画像素材の作成はとても労力が必要です。そもそも一からデザインをする必要もありますし、何より物量が多く挫けそうになります。
こんなときにAIが画像を作ってくれたらいいのになって思ったりします。そこでオオバは生成AIの学習を本気で取り組み始めました。生成AIといっても色々ありますが、今回は画像生成で有名な Stable Diffusion を選択しました。
勉強の過程で作成したAI美女。凄いですよね。ものの2分くらいで出力されました。
ということで本記事では生成AIで有名なStable Diffusionの始め方について解説していきます。もしStable Diffusionの始め方がわからない。Stable Diffusionを始めてみたい。と思っている方にはピッタリの記事になると思いますので楽しみにしていてください。
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そもそもStable Diffusionとは?
Stable Diffusionの具体的なインストールの前に、そもそもStable Diffusionとは何か解説します。
Stable Diffusionは、イギリスのスタートアップ「Stability AI」が開発した画像生成AIです。 ユーザーが入力したテキストや画像データをもとに、高品質な画像を生成できます。
Stable Diffusionの特徴は 高いクオリティの画像を生成できること と 基本的に無料で利用できること です。
ソースコード自体はGitHubにオープンソースとして無料で公開されています。
また生成した画像の著作権はユーザーに帰属します。
テキスト(俗に呪文と呼ばれる)から上図のような高品質な画像を生成できるのです。
人以外にも背景やイラストなどゲーム開発に使う素材の生成ができそうです。
なぜStable Diffusionを選んだのか?
世の中には様々な画像生成AIがあるにも関わらずオオバがなぜStable Diffusionを選んだのか理由があります。
- 無料で使える
- 生成枚数に制限がない
- 高品質
などなど
いくつか理由がありますが、一番は 「無料で使える」 です。他のサービスも使ってみましたが、基本は有料です。そりゃそうです。ビジネスですから。
しかし、Stable Diffusionは無料で使えますし、月の生成枚数が決まっていたりしません。無制限に生成しまくれます。
すごいんですよ。だからオオバはStable Diffusionを選びました。
Stable Diffusionに適したパソコンとは?
基本無料で使用できるStable Diffusionですが、使用するパソコンで大きく作業効率が変わります。
結論から言うとMacでStable Diffusionを使うのはおススメしません。Windowsだったら2秒ほどで終わる作業が、Macだと2分くらいかかります。約60倍です。
オオバは日常的にMacユーザーです。Stable Diffusion学習当初、手元のM2MacBookProでStable Diffusionを動かしていましたが、生成までに時間がかかりすぎてしんどかったです。ちょっとしたプロンプトの修正の反映にも数分かかってしまうため、早々に環境を見直すことになったというわけです。
※結論後述するWindows PCを買いました
ということで、これから本格的に生成AIを勉強していくのであればWindowsPCをおススメします。
WindowsPCならどれでもよいわけではない
とはいってもWindowsPCならどれでもよいわけではありません。注意すべきスペックが1つだけあります。
それはGPUです。GPUとは Graphics Processing Unit
の略で画像演算を担当する回路です。Stable DiffusionはこのGPUの種類によって大きく作業スピードが変わります。
具体的には次のスペックを使ってください。
- NVIDIA製のGPU
- ビデオメモリ(VRAM)8GB以上
このほかSSDの容量やCPUのスペックも大事なんですが、最も大事なのは上記2つです。
この2つを外してしまうとStable Diffusionは快適に使えません。
結局どのPCを使ったらよいのかわからないという方に向けてオオバが使用しているPCを紹介します。
オオバは部屋の間取りの関係上デスクトップPCが置けないためノートパソコンを選んでいます。ノートパソコン且つStable Diffusionのスペックを満たしているものを選んでいます。
こちらです。
【最新Core i9(第14世代 HX) & RTX 4090搭載・ウルトラハイスペック・大画面】MSIゲーミングノートPC Vector17HX 17型 WQXGA/240Hz/32GB/1TB/Corei9HX RTX4090/Windows 11 Pro/Vector-17-HX-A14VIG-6103JP
GPUはNVIDIA製のRTX4090です。ビデオメモリも16GBと条件を満たしています。
モニタも17インチでノートにしてはかなり大きくて快適です。手元のMacBookPro16インチが小さく感じます。
今までMacBookProを使ってStable Diffusionを使っていたのもありますが、あまりの生成スピードに驚愕しました。早すぎる...
2分待っていたものが2秒で終わるので、試行錯誤しやすいんですよね。本当に買ってよかったなぁって思います。ゲーミングPCなのでゲームプレイにも使えて一石二鳥です。
話が脱線しましたが、Stable Diffusionと使う上ではWindowsPCであり、GPUはNVIDIA製で8GB以上のビデオメモリを搭載したスペックにしましょう。
Stable Diffusionをローカルで始める4ステップ
パソコンが容易で来たらStable Diffusionの環境構築を進めていきます。
- ローカルで環境構築
- クラウドで環境構築
このように2通り方法があるのですが、本記事ではローカルで環境構築を進めていきます。ローカルとはつまりあなたのパソコンということです。あなたのパソコンにStable Diffusionを動かすというイメージで大丈夫です。
基本はStable Diffusion公式サイトのマニュアル通りにインストールしていきます。
→ https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
ただマニュアルは全て英語で記述されているため、本記事ではピンポイントでわかりやすく紹介していきます。
- Pythonのインストール(バージョン超大事)
- Gitのインストール
- Stable Diffusionリポジトリをダウンロード
- 初回起動
1.Pythonのインストール(バージョン超大事)
最初にPythonをインストールします。Pythonとはプログラミング言語のことで、ここではPythonを動作させる環境をインストールするというイメージです。
ここで1点落とし穴があります。Pythonのバージョンが非常に重要です。マニュアル内にPythonのリンクがあるので、そちらにしたがってインストールしていきます。
本記事執筆時点でPythonはv3.10.6を使用しています。このリンク先のPythonをインストールしていきます。
アクセスすると以下のページが表示されます。
下の方にスクロールしていってください。
Files というセクションが登場します。この中で
Windows installer(64bit)
をクリックしてください。 するとPythonのインストーラーファイルがダウンロードするのでダブルクリックしてインストールを進めて行きましょう。
①Add Pyton 3.10 to PATH
へ忘れずにチェックを入れておきましょう。 ②Install Now
をクリックしてください。 インストールが進みます。
インストール完了です。Closeボタンをクリックしてください。
特に迷うことなくPythonのインストールは完了すると思います。
Pythonが正しくインストールされているのか確認
Pythonのインストールが正しく完了しているか確認します。
①画面下部の検索窓に cmd
と入力して、②の コマンドプロンプト を起動しましょう。
するとこのような黒い画面が表示されます。
python --version
※↑コピペ用
このように入力して、エンターキーを押下してください。
このようにバージョンが表示されたら成功です。もし、表示されない場合は再度Pythonのインストール方法をチェックしてみてください。
以上でPythonのインストールは完了です。
2.Gitのインストール
Stable Diffusionをローカルで動かすために、Gitというソフトをインストールします。
具体的なインストール方法はこちらの記事を参考に進めてみてください。
3.Stable Diffusionリポジトリをダウンロード
Stable Diffusionのリポジトリをダウンロードしていきます。リポジトリとは専門用語でデータの格納場所のことを指しています。今後何度も出てくるキーワードなので覚えておきましょう。
Stable Diffusionファイルを格納する場所を決める
これからStable Duffusionのファイルをダウンロードするのですが、ファイルの格納先を決めます。
次の4ステップを実行していきます。
- 再びコマンドプロントを開く
cd
をタイピング(cdの後に半角スペースが必要です)- 格納先のフォルダをコマンドプロンプトにD&D
- 最後にエンターキー押下
下記の動画workspaceフォルダにStable Diffusionをダウンロードする想定です。
Stable Diffusionファイル一式ダウンロード
Stable Diffusionの格納先が決まったらダウンロードをしていきましょう。
再びコマンドプロンプトを開いて以下のキーワードを打ち込んでエンターキーを押してください。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
※↑コピペ用
しばらくしたらダウンロードが完了します。
4.初回起動
準備が終了したのでStable Diffusionを起動してみましょう。
stable-diffusion-webuiフォルダ内の webui.bat
をダブルクリックしてください。
すると、再びコマンドプロント(黒い画面)が立ち上がります。初回起動は非常に時間がかかるのでのんびり待ちましょう。20分くらいかかると思います。
最終的にこういう画面になります。画面内のURL「 http://127.0.0.1:7860
」にアクセスしてみましょう。
以上でStable Diffusionのインストール、環境構築は完了です。お疲れ様でした。
ちなみに2回目以降の起動方法も同様に webui.bat
をダブルクリックするだけです。2回目以降は1回目と比べて時間はかからず起動します。
これから機械学習データ(モデル)を取り込み、指示を送ることでこちらのような画像が生成できるようになります。
最終的にはゲーム開発で使うための素材作成にStable Diffusionを使用する予定ですが、今回は定番のAI美女の作成方法を勉強してみました。
独学だと時間がかかってしまった
オオバが本格的にStable Diffusionを始めてまだ数日ですが、すでに全体像、やるべきこと、時間をかけるべき場所はわかりました。最初はネットでいろいろ調べていましたが、情報が古いものがあったり、間違えているのか動かなかったりして時間をロスしてしまいました。
そんな時たまたまXでこちらのコンテンツに出会い、爆速でStable Diffusionの知識が身についていきました。
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しかも生成AIでマネタイズする方法も具体的に解説されていて、スキルアップしつつお金に還元することもできるコンテンツとなっています。購入費用は簡単にペイできそうです。
オオバも絶賛読みながら勉強中です。
非常におすすめのコンテンツなので興味ある方はぜひ手に取ってみてください。Stable Diffusionはこれ一本で良いです。
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まとめ
今回は生成AIで有名な Stable Diffusion の始め方について解説しました。ローカルとクラウド2種類の方法がありましたが、今回はローカルで始める方法を詳しく紹介しましたがいかがだったでしょうか。
最後に記事の内容を簡単にまとめます。
①NVIDIA製8GB以上のビデオメモリ搭載WindowsPCを使う
②Pythonのインストール
③Gitのインストール
④GitでStable Diffusionをダウンロード
⑤初回起動の待機時間は長め
こんな感じです。
個人的にはStable Diffusionをローカル環境で整えたことで非常に快適です。というのも生成AIの肝は入力情報や設定のトライアンドエラー。つまりチューニングで結果が大きく変わるということです。
1試合に10回打席に立てるバッターと、3回しか立てないバッターだったら成功確率は明らかに前者ですよね。いかにトライアンドエラーを繰り返せるかがカギです。
だからこそ無料且つ無制限に画像生成できるStable Diffusionは素晴らしいです。
ここまでStable Diffusionの良い面ばかりフォーカスしてきましたが悪い面も紹介します。
Stable Diffusionのデメリット
結論Stable Diffusionのローカル環境構築は道のりが険し目です。オオバはエンジニアなのでエラーが起きてもリカバリーしやすいですが、非エンジニアにはエラーの耐性が低いため挫折してしまうかもしれません。
- Gitのインストール
- Pythonのインストール
- コマンドプロント操作
- 英語のドキュメント
日頃プログラミングやエンジニアをやっていない人にはハードルが高めの内容です。
せっかくWindows PCも買って、「さあ、やるぞ」ってなっても挫折してしまっては時間もお金も損することになります。非常にもったいないですよね。特に失った時間は返ってくることはありません。
だからこそ初心者の方はこちらのStable Diffusionのコンテンツを参考に進めることをオススメします。
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環境構築でつまずいてもチャットでサポートしてもらえるサービスとしては破格の値段設定です。またStable Diffusionを使ったマネタイズ手法やSNS運用まで幅広くカバーしていて非常にボリューミーな内容です。オオバもまだ全て読みきれていません。
とりあえずStable Diffusionの環境構築とAI美女の作り方がわかっただけでも元は取れている感覚です。
ここからカスタマイズしてゲーム素材を作っていこうと思います。
また実際にStable Diffusionで画像生成する方法は別の記事で解説していきます。楽しみにしておいてください。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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