こんにちは、Unityエンジニアのオオバです。
「Importing small Assets」はUnityを使っていると必ず目にします。テクスチャや3Dモデル、サウンドファイルなどをUnityに追加した時に表示される待機表示です。この間Unityエディタを触ることはできず、ただただ待つ時間になります。
稀に Importing small Assetsが終わらずUnityが起動しない時がある のです。
そんな終わらない Importing small Assetsの直し方 を6つ紹介します。
👉DOTweenの教科書を読んでUnityアニメーションをプログラミングしてみよう!
終わらない「Importing small Assets」はいつ起きるのか?
そもそも 終わらないImporting small Assets が起きるタイミングはいくつかあります。「Unityエディタのバージョンアップ」や「新規のアセットやプラグインの追加タイミング」です。
Unityエディタのバージョンアップで起動しない
Unityエディタのバージョンアップ時に「Importing small Assets」が表示し続けて起動しないケースです。例えば Unity2017 から 2018 へ、Unity5.6.0f3 から 5.6.1f1 のアップデートなどです。
Unityはバージョンアップで大きく内部の仕様が変わるときがあります。Unity側もバージョンアップのケアをしていると思いますが、開発者のUnityの使い方によってはサポートされず起動しなくなるケースはままあります。
Unityを使う上でバージョンはかなり重要です。バージョンアップの方法や、おすすめのバージョンについて次の記事で解説しています。ぜひ読んでみてください。
新規のアセット・プラグインの追加タイミングで起動しない
Unityプロジェクトに新規のアセット・プラグインの追加タイミングで終わらないImporting small Assetsが発生することがあります。特にサポートしていないUnityバージョンで追加した場合に起きます。
Unityのバージョンアップも同様ですが、新規のアセットやプラグインを追加する際は、必ずバックアップをとった状態で実行しましょう。
Importing small AssetsでUnityが起動しない時に試す6つの方法
ではここから、Unityが「Importing small Assets」でいつまでたっても起動しないときに試したい6つの方法を紹介します。Unityエディタが起動しないと焦ってしまいますが、落ち着いて1つずつ解決の手順を踏んでいきましょう。
手順①Unityとパソコンを再起動する
手順②キャッシュサーバーをOFFにする
手順③Temp、Libraryフォルダの削除する
手順④Unityプロジェクトをダウンロードし直して開く
手順⑤起動できないアセットを疑う
手順⑥Unityのバージョンを変更する
手順①Unityとパソコンを再起動する
Unityの調子がおかしいときに試したい最初の手段はUnityの再起動です。原始的な手段ですが有効です。Unityを再起動することで直ることはよくあります。そしてパソコンの再起動です。こちらも超原始的ですが、トラブルが解消することはよくあるのです。
Importing small Assetsに限らずUnityの調子がおかしい、起動しなくなったときはUnityとパソコンの再起動を試しましょう。
手順②キャッシュサーバーをOFFにする
Importing small AssetsでUnityが起動しないときの原因の1つは「キャッシュサーバー(現:Unity Accelerator)」です。キャッシュサーバーとはUnityのインポート情報をサーバーにキャッシュします。2回目以降同じインポートの場合はキャッシュを利用することでアセットインポート時間を短縮する機能です。
しかしキャッシュしたものに何らかのトラブルが発生し、Unityが起動できなくなることがあるのです。
原因を切り分けるためにもキャッシュサーバーをOFFにしてUnityの起動を試してみてください。キャッシュサーバー(Unity Accelerator)については、次のUnity公式ページをどうぞ。

手順③Temp、Libraryフォルダの削除する
Unityプロジェクト直下に作られる、TempとLibraryフォルダを削除しましょう(下図参照)。
Unityプロジェクトを開くと、TempフォルダとLibraryフォルダが自動的に作成されます。これらのフォルダにはアセットをインポートしたキャッシュファイルが格納されています。そのキャッシュファイルが何らかの原因で壊れ、Unityが起動しないというケースがあるのです。
Unityが起動しないときにはTempとLibraryフォルダを削除してみましょう。ただし注意点は再び全アセットのインポート処理が実行されてしまうことです。大規模なプロジェクトの場合、しばらくUnityエディタが触れなくなるため注意してください。
Unity2021からアセットのインポートが爆速化する設定が追加されました。アセットインポートの時間に悩まれている方は次の記事を読んでみてください。
👉 【知らなきゃ損】Unity2021覚えておきたい新機能4選と1つの事実
手順④Unityプロジェクトをダウンロードし直して開く
4つ目の手順は、新たにUnityプロジェクトをダウンロードし直す方法です。つまりGitHubなどに保存されているUnityプロジェクトを再び自分のパソコンにダウンロードして開き直すのです。
他のメンバーが正常に開くのに、自分だけ開かないときに有効な手段です。しかし、この方法もUnityプロジェクトの規模次第では相当な時間がかかってしまうので覚悟しましょう。
👉 SourcetreeでUnityプロジェクトをGitHubからダウンロードする方法
手順⑤起動できないアセットを疑う
手順⑤ではUnityエディタが起動しない原因がアセットではないかを疑っていきます。やり方はとても簡単で、 Unityのアセットインポートを一時的に停止させる のです。アセットインポートを実行しない状態でUnityエディタが開くのであれば原因はアセットだと特定できるのです。
アセットの自動インポートをOFFにする
Unityの設定画面(Preferencesウィンドウ)からアセットの自動インポートをOFFにする事ができます。
メニューUnity > Preferences > General
から「Auto Referesh」と「Compress Assets on Import」のチェックを外してみてください。するとUnityの自動インポートが止まります。
ただしUnityの設定を変えたくても、そもそもUnityを起動できないですよね。そこで、 「別」のUnityプロジェクトを作って設定を変更するのです。 Preferencesの設定はパソコン内 で共有されUnityプロジェクト間で設定が引き継がれるのです。
設定を変更したら動かなくなったUnityプロジェクトの起動を試してみましょう。この状態でUnityプロジェクトが動くのであれば、 アセットインポートが原因である ということです。
起動を止めているアセットを特定する
起動を止めているアセットを特定していきます。やり方はシンプルで 「アセットを削除して起動をテストする」 それだけです。ただし、やみくもにアセットを削除しても時間を浪費するだけ。まずは最近追加したアセットを削除してみましょう。また、次のアセットも怪しいです。
- ネイティブプラグイン
- DLL化されたファイル
- 外部アセット
これらをひとつずつ削除してアセットインポートを実行させるのです。先ほどOFFにした Auto Refresh と Compress Assets on Import のチェックを戻すだけです。
Unityが起動するのであれば そのアセットが原因ではない ため、次のアセットの削除に移ります。言葉では簡単ですが、スクリプトの参照関係を修正してコンパイルエラーを毎度解消する必要があるためとても大変な作業です。地道ですが確実に原因は救命できると思います。
手順⑥Unityのバージョンを変更する
最後の手順はUnityバージョンの変更です。最終手段と言って良いでしょう。最新版が出ているなら最新版、少し前のバージョンに戻すのもありです。
しかしUnityは以前のバージョンで開くことをサポートしていません。皆さんソースコードをGitなどでバージョン管理していると思うので、以前使用していた状態にRevertし、Unityのバージョンを変更してみてください。
どうしても特定のUnityのバージョン使う必要がある場合は仕方ないです。しかし、そうでもない場合は安定バージョンを検討しましょう。Unityエディタが開かなければゲーム開発できません。生産性を上げるためにも安定したUnityバージョンの選択は大事になります。
Unityのアップデートは思っている以上に事件が起きます。ここ最近(2021年時点)は安定していますがUnity4、5系、2017〜2019あたりは混沌でした。開発中であればリスクは小さいため比較的頻度高くアップデートしても問題は小さいです。
しかしリリース済みのプロジェクトは安定性が求められるため、どうしてもアップデートしないといけない理由がない限りはおすすめしません。ただし、いつかはアップデートしないといけないことは覚えておいたほうが良いでしょう。
Importing small AssetsでUnityが起動しない時に試す6つの方法まとめ
この記事ではImporting small AssetsでUnityが起動しない時に試したい6つの方法を紹介しました。簡単に内容をまとめます。
手順①Unityとパソコンを再起動する
手順②キャッシュサーバーをOFFにする
手順③Temp、Libraryフォルダの削除する
手順④Unityプロジェクトをダウンロードし直して開く
手順⑤起動できないアセットを疑う(アセットを削除してインポート)
手順⑥Unityのバージョンを変更する
Unityエディタが起動しないゲーム開発が止まります。とても焦りますよね。しかし、焦ってもUnityエディタは起動しないため、一つずつ着実に解決の手順を踏むことが大事です。今回紹介した6つの手順でオオバは解決してきました。もし、今Unityが起動できなくて困っているのであればぜひ試してみてください。
この記事をとおしてあなたのUnityトラブルが解消できたら嬉しいです。

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