こんにちは、Unityエンジニアのオオバです。
Unityエディタって最初はボタンがたくさんあって何から触って良いのか分かりづらいですが、少しゲーム開発に慣れてくると Projectウィンドウを触る機会が多い ことに気づくと思います。
Projectウィンドウとはゲーム中に使用される全てのファイルが格納され閲覧・管理する機能です。例えば以下のようなファイルを管理しています。
- ソースコード(C#スクリプト)
- Prefab
- 画像 / 動画ファイル
- SpriteAtlas
- ScriptableObject
そこで本記事ではProjectウィンドウの便利小ネタを3つほど紹介します。どれもゲーム開発の効率を上げてくれるためオオバも重宝しているテクニックです。
ぜひ最後まで読んで開発効率アップに繋げてみてください。
👉DOTweenの教科書を読んでUnityアニメーションをプログラミングしてみよう!
Projectウィンドウ2つのレイアウト
小ネタ集に入る前にProjectウィンドウの2つのレイアウトについて紹介します。もしProjectウィンドウを閉じてしまった方は以下の操作から再度開きましょう。
メニューWindow -> General -> Project
からProjectウィンドウを開けます。
Projectウィンドウ1カラムレイアウト
Unityエディタのデフォルト状態は画面下部の 「2カラムレイアウト」 です。各ファイルが右側、ツリー構造のフォルダが左側に表示されるビューです。
Projectウィンドウ2カラムレイアウト
Projectウィンドウのもう1つのレイアウトが 「1カラムレイアウト」 です。
①Projectウィンドウ右上のメニューボタンから、②One Column Layoutを選びます。
上図のように1カラムレイアウトはツリー構造は残しつつフォルダとファイルがどちらも表示されるビューです。
どちらが良い悪いは特になく 好み で使用してもらえればと思います。ちなみにオオバはどちらも使いますが、1カラムレイアウトの方が使用頻度高めです。
Projectウィンドウ小ネタ3選
では早速Projectウィンドウの具体的な小ネタ集を解説します。今回紹介する小ネタは3個です。
①フィルタリング検索
②検索の保存
③選択ファイルの保存とロード
1.ファイル検索を爆速化するフィルタリング
最初に紹介する小ネタは ファイル検索を爆速化 するフィルタリング機能の紹介です。ゲーム開発中、扱うファイル数が多くなるとProjectウィンドウからファイルを見つけのも時間がかかるようになりますよね。
このファイルを見つける時間は 生産性がゼロ なため、ファイルを見つける時間が長ければ長いほどあなたの貴重な人生の時間を無駄に消費しているということになります。
またゲーム開発は頻繁にファイル検索するため 検索を高速化するだけで開発効率は大きく向上 します。そこでフィルタリング機能を習得しましょう。
フィルタリングとはファイルを特定条件で絞り込む便利機能です。
Projectウィンドウの検索窓からフィルタリングします。
実はファイル名だけではなく、ファイルの種類で検索することも可能なんです。
t:ファイルの種類
「t:ファイルの種類」 と指定すると簡単に絞り込めて便利です。例えばプロジェクト内からPrefabだけを検索したいならこちらです。
「t:Prefab」
上図のようにPrefabが一覧化されます。
もちろんできます。半角スペースを開けて「検索したい名前」を入力してみてください。例えば「deer」という名前のPrefabを検索したい場合は以下のように打ち込みます。
「t:Prefab deer」
上の動画のように 「deer」という名前のついたPrefabをリストアップ してくれました。これだけでもファイル検索がとっても早くなるのですぐにでも導入してみてください。
Prefabの他にも次のようなファイルの種類をフィルタリング可能です。
検索キー | ヒットするファイル |
---|---|
Texture | 画像 |
Sprite | Spriteに設定した画像 |
Model | FBX |
Script | 自作コンポーネント |
AudioClip | サウンド |
VideoClip | 動画 |
など。
ぜひ活用してみてください。
プリセットから指定可能
こういう方はProjectウィンドウ内のプリセットからファルタを指定できます。
検索窓付近のボタンをクリックするとプリセットが表示されます。このリストの中から選択すると覚える手間が省けるためオススメです。
2.検索の保存(検索を爆速化その2)
次に紹介するのは検索の保存です。同じ検索を何度も検索窓に入力するのは面倒くさいですよね。そこでワンボタンでよく使う検索キーワードを呼び出すことができる機能があります。
※このテクニックは2カラムレイアウト限定です。
最初にProjectウィンドウを2カラムレイアウトに変更します。Projectウィンドウのカラム変更は前述の「→ Projectウィンドウ2つのレイアウト」を参考にしてみてください。
今回は 「t:Prefab beer」 という検索キーワードをよく使うキーワードとして保存してみたいと思います。
次の動画を御覧ください。
検索キーワードを入力したら検索窓右側の「星マーク」をクリックします。すると左メニューの「Favorites」に追加されます。任意の名前に変更すれば、今後いつでも呼び出せるショートカットになるのです。
よく使用するファイルの検索キーワードを追加しておくととても効率が上がるのでオススメです。
3.選択ファイルの保存とロード
最後の小ネタは 「選択ファイルの保存とロード」 です。聞いただけだとよくわからないかもしれません。実際の様子を見てみましょう。
「Elephant」という名のPrefabファイルを一瞬で見つけていることが分かります。
- 保存・・・ファイル選択状態の保存
- ロード・・・ファイル選択状態に戻す
選択ファイルの保存とロードのやり方
選択ファイルの保存とロードのやり方はとても簡単です。
ファイルを選択した状態で メニューEdit -> SelectionGroups
から「Save Selection」の0〜9をクリックしてください。
選択状態をロードする場合は 「Load Selection」を。
オススメはショートカットの利用
選択ファイルの保存とロードを最も効率良く使う方法はショートカットです。
Ctrl + Alt + 番号
で保存Ctrl + Shift + 番号
でロード
ショートカットを使うと爆速でファイルが見つかるようになるため非常にオススメのテクニックです。
Projectウィンドウテクニックまとめ
本記事ではUnityエディタのコア機能「Projectウィンドウ」の効率化につながるテクニックを3個紹介してきました。
簡単に記事の内容をまとめてみます。
①フィルタリングの活用
②検索キーワードの保存
③ファイル選択の保存とロード
こんな感じです。
ゲーム開発で使用するUnityエディタの操作効率は ゲーム開発スピードに直結 します。より効率的で便利な使い方を知るだけで完成までの道のりが短くなることでしょう。
今回紹介した3個のテクニックはどれも、今から使えるものばかりです。知ってても使わなければ意味がありませんし、すぐに忘れてしまいます。
ぜひ今すぐ実践して体に覚え込ませてみましょう。使っているうちに自分なりのやり方がわかってきて、より効率的に開発を進められるようになると思います。
本記事があなたのゲーム開発に役立ったら嬉しいです。
今回記事内で使用したローポリ動物アセットは「Low Poly Animated Animals」です。
いろんな動物たちのローポリモデルと豊富なアニメーションが盛りだくさんでゲーム開発に役立っています。興味ある方はAssetStoreからチェックしてみてください。

筆者のXをフォローしよう
- Unity6000.0.32f1